MIMMSコースの種類
一般社団法人MIMMS日本委員会(MIMMS Japan)が展開するMIMMSコースには下記の4種類があります。また、日本独自の災害時の病院避難に関するコース(J-HELPコース)もあります。
ご自身の立場・役割に応じて適切なコースを選択していただけます。
Advanced MIMMS コース:Advanced Course (3 days)
災害現場における大事故災害の医療対応の基礎について学びます。座学、無線訓練、トリアージ訓練(Triage sieve and sort)、机上シミュレーション、(傷病者なしの)野外シミュレーションで構成されています。
座学では、大事故災害とは、大事故災害の医療対応に関わる組織、大事故災害への準備、災害現場におけるコミュニケーション、災害現場における指揮統制、トリアージ、治療、搬送について学びます。
無線訓練、トリアージ訓練などのスキルステーションに加えて、ディスカッション形式の講義により知識の理解を深めます。
机上シミュレーション、野外シミュレーションで学んだ知識の応用力を養います。
受講対象者:医師、看護師、消防、救急救命士、警察、自治体職員など災害現場における大事故災害時の医療にかかわる人(特に指導的立場にある方、派遣チームのリーダー等)
1 day MIMMS コース:One day MIMMS Course
Advanced courseのエッセンスを凝縮したもので、座学、無線訓練、トリアージ訓練(Triage sieve)、机上シミュレーションから構成されています。
座学では、大事故災害とは、大事故災害の医療対応に関わる組織、大事故災害への準備、災害現場におけるコミュニケーション、災害現場における指揮統制、トリアージ、治療、搬送について学びます。
無線訓練、トリアージ訓練などのスキルステーションに加えて、ディスカッション形式の講義により知識の理解を深めます。
机上シミュレーションで学んだ知識の応用力を養います。
野外シミュレーションこそありませんが、他の内容はAdvanced MIMMS コースと変わりません。効率よく大事故災害時の医療対応について学ぶことができます。
受講対象者:医師、看護師、消防、救急救命士、警察、自治体職員など災害現場における大事故災害時の医療にかかわる人(現場に派遣されるスタッフ等)
HMIMMS コース:Hospital MIMMS Course
災害時の傷病者を受け入れる病院の対応に関して学びます。座学、無線訓練、トリアージ訓練(Triage sieve)、机上シミュレーションから構成されています。
座学では、災害対応のための組織、災害対応計画、現場における医療対応の概要、傷病者の受け入れ、治療、対応後の病院の機能回復について学びます。
無線訓練、トリアージ訓練などのスキルステーションに加えて、ディスカッション形式の講義により知識の理解を深めます。
机上シミュレーションで学んだ知識の応用力を養います。
受講対象者:医師、看護師、その他医療従事者、一般病院職員など病院における大事故災害時の医療にかかわる人
1 day HMIMMS コース:One Day Hospital MIMMS Course
Hospital MIMMS Courseのエッセンスを凝縮したもので、災害時の傷病者を受け入れる病院の対応に関して学びます。座学、机上シミュレーションから構成されています。
座学では、災害対応のための組織、災害対応計画、現場における医療対応の概要、傷病者の受け入れ、治療、対応後の病院の機能回復について学びます。
ディスカッション形式の講義により知識の理解を深めます。
机上シミュレーションで学んだ知識の応用力を養います。
受講対象者:医師、看護師、その他医療従事者、一般病院職員など病院における大事故災害時の医療にかかわる人
プロバイダー更新 コース
Advanced MIMMS コース:Advanced Course (3 days)、HMIMMS コース:Hospital MIMMS Courseのプロバイダー資格の有効期限は4年間です。
これらのプロバイダー資格を更新するためには半日のプロバイダー更新コースを受講していただく必要があります。更新時期が近づいた方から順次事務局より更新コースのご案内をさせていただきます。
更新コースは最低でも年に2回(東京と大阪)で実施されます。4年経過後でも1年間は受講は可能ですのでご都合の良い場所で受講してください。
【注】更新コースは簡単なイントロダクションと筆記試験、実技試験で構成されます。更新コースを受講されましても試験で一定レベルに達していない場合、資格が更新されない場合があります。
J-HELP コース
Japan Hospital Evacuation and Life support Planning for major incident Course
近年頻発している自然災害において、病院避難(※)を余技なくされることが散見されています。 病院避難は最終手段でありますが、その実施にあたっては安全を第一に考えたうえで、簡便な行動計画と柔軟な対応が必要になります。
そこでMIMMS日本委員会は、「災害時の病院避難に備えた計画立案と訓練に関する情報を病院職員に提供すること」と「様々な大事故災害に続発する病院避難に対応するための知識やスキルを提供すること」を目的に、英国Hospital MIMMSコースを基盤としたJ-HELPコースを開発いたしました。
デジタル教材を駆使した講義、ディスカッション、机上訓練から構成された4時間の、本邦初の標準化プログラムです。受講対象者は、医師、看護師をはじめとした医療従事者、一般病院職員など病院における災害時の医療対応に関わる方々です。多くの方々のご参加をお待ち申し上げます。
※病院避難:被災して危険にさらされている病院の中の、一部またはすべての患者と、来院者やスタッフを、他の病院や施設にできる限り安全に移動させること。